田舎での普遍的価値観
「普通」って本当に厄介なものだ。
子供はいい学校に行くのが将来的にもいい。
新卒で収入が安定した大手企業で働くのがいい。
仕事は辛くても辞めずにいるのがいい。
仕事ができないのは努力が足りないからだ。
女性は結婚したほうが幸せだ。
結婚したら子供を産むのが幸せだ。
最初に戻る。
困ったことにこの価値観が私の中にもあって、知らないうちに毛細血管のような細い根深い固定概念を植えつけている。
そして、自分でも世に言われている価値観を理解しているからこそ
その「ふつう」から脱線したとき、
自分は社会不適合なんだ、まともじゃないんだと自分を諦めてしまったことがある。あぁ、もう自分が嫌だ。って。
それが極限まで到達すると自殺していたんだと思う。
多様性を受け入れる社会になっていく途中段階にいる日本。
私の住んでいる田舎には、その人の「ふつう」を当たり前のように押し付けてくることは「ふつう」にある。
「もう31歳なんに結婚してないんか?」
「彼氏もおらんのか?早いこと作ったほうが良い。」
あぁ、またか、と。
そんなもん、自分が一番分かっとるよ。
ある男性と二人で食事をした時のこと、
「ノンケの言う普通が自分にとっては全く普通じゃないから」
そう言われて、初めて彼がゲイだと知ったとき、私は彼に行った言葉を後悔した。
恋愛対象が女である前提で話していたから。
自分もこんなふうに「ふつう」を相手に当てはめているのかと、反省した。
大企業に務めるゲイの友人、彼氏に振られて傷心旅行。
親にレズだと打ち明けられない友人。
早くに結婚した女性の友人、子供がほしいけど旦那のインポに悩む日々。
子供がほしいけど、何度も死産、流産を繰り返す友人。
結婚して子供が出来た男性の友人は、嫁との価値観がずれ、離婚する。
旦那のDVに悩む友人。
優秀な人だけど、不倫していたり、
突然の事故で車椅子生活になったり。
病気になったり、破産したり。
私の友人はみんなそれぞれに人生に何かあって、もはやそれが普通だ。
その何かは自分では選べないこともあって、勝手に用意されていたことも多い。
事実は小説よりも稀なり。
その方がずっと普通だ。
だから少なくとも自分は、その人のありのままを受け入れたい。
自己紹介
どうも、今年31歳で、先月海外から帰国し、
只今実家で有意義なニート暮らしをしているアラサーです。
自分はどういう道を歩んでいくか自分探し中です。
アラサーで自分探し、痛い、分かっています。
私の生い立ちを恥ずかしながら書きます。
兼業農家の父と伝統工芸作家の母を持つ、三人兄弟の一番下です。
幼い頃から畔の葉っぱを人に役者と妄想し一人遊びをするなど、自分の世界入るのが好きでした。
小中高は団体の中に馴染むよう努力をしていました。
特に秀でたものや意見があったわけではないけれど、こう言っておけば、こういう態度でいれば大丈夫だろうと、皆の顔色を伺って生活していました。日本社会との付き合い方、女性社会の生き抜き方を当たって砕けながら、今現在でも学んでいます。大多数から離れることも怖く、そこに馴染むように生きてきました。
このブログでは日々の呟きを、忘れないよう、のちに見返すために書いていきたいと思います。